報告
第18回 定時総会
日  時
2006年 6月9日(金) pm2:00〜pm5:00
場  所
信州大学工学部地域共同研究センター3階研修室    案内図
内  容
◎定時総会(pm2:00〜pm3:00)
                (司会:運営委員 山田)
                (挨拶:会長 山下)
                (議長:運営委員 印出)
議 案
1号議案 : 第18期事業経過報告に係わる件 (会長 山下)
2号議案 :  〃 会計報告に係わる件 (会長 山下)
3号議案 :  〃 会計監査報告に係わる件 (運営委員 木村正)
4号議案 : 第19期事業計画案に係わる件 (会長 山下)
5号議案 : 役員に関わる件 (会長 山下)
6号議案 : 入退会に係わる件 (会長 山下)

議案は全て承認された。

特別講演
NPO法人消費者住宅支援ネット 有限会社ムンテック 滝口 武志 氏
◎基調講演(pm3:00〜pm5:00)
『スイスの今 木造のルネッサンス 木造一体工法』 
BioArch(ビオアーキ)SASAKI
佐々木 徳貢 氏


プロフィール
1986年 ミラノ工科大学建築科へ入学
1989年 スイス連邦工科大学(ETH)建築科
1992年 バウビオ建築事務所BIOWATT勤務
1993年 チューリッヒで芸術写真の個展開催
1995年 BioArchビオアーキ)佐々木として独立
1996年 ウィーン大学教授事務所バウムシュラーガー&エベルレと共に札幌ドーム国際設計競技に出品
2001年 チューリッヒ近郊オフィスビル施工管理。その他,住宅改装を始めとするプロジェクト多数を担当。
並行して,1995年から日本でバウビオ普及講演会活動を,JIA,新建築,日本建築家クラブ,日本木造組合,新住宅協,セゾンクラブ東京ガス,京都建築家クラブなど各地で展開。
2003年 長野県環境コンペに応募  A評価
2004年 世界環境会議 イタリア・モリーセにて スイスバウビオロギー協会から推薦を受けパネラーで参加。

講演 聴衆 【環境問題への配慮】
  約20年前にヨーロッパではバウビオロギー(建築をエコロジカルに考える)という考えが高まっていた。 ミニエネルギーポリティカル(スイスの指導要綱)にしたがって健康、エコ、環境という考えかえら、 省エネルギーの考え方となった。
  エネルギー消費を抑えるために重要になるのは、自国の資源であり、スイスでは森林や水がある。 スイスの木材を利用して住宅を建てる、間伐材などを利用し暖房にするなどで他国にエネルギー源を 頼らずに済む。ペレットストーブは学校、公共施設で義務的に使われている。

【スイスの木造住宅】
  ヨーロッパでは石作りの家が主流であり、木造は低価格で農民が住む家というイメージがあったが、 森林国スウェーデン、スイス、オーストリア(チロル地方)では山小屋式のシンプルで無骨なつくりの ログハウスの技術があった。最近はスイスの建築家がアジア、特に日本の木造住宅に学び、 デザイン的に新しい細い線の繊細な軽い感じの木造が増えてきている。
  スイスでの木造住宅はプレファブリケーションの工場生産で現場で組み立てる方式である。 木造マッシブ工法(木造のmass(集合、かたまり)による工法)でF60認定(耐火60分)の耐火木質構造である。 スイスでは人件費が非常に高く、いかに人件費を抑えるかが最終的に低価格に抑えることにつながる。 このことからも工場で生産することは非常に合理的である。 90年ごろから木造のパネル工法がうまれプレファブリケーションで簡単なつくりであるが シンプルで飽きのこないデザインとなっている。

【省エネルギー住宅への取り組み】
  高気密高断熱であり、熱を回収し新鮮な空気を取り込む回収型熱交換器をつけ、ヒートポンプをつけて、 ミニエネルギースタンダードというものを確立した。窓など開口部は大きいが、 ペアガラスなどが15年前にはスタンダードとなっていた。セメント床で蓄熱効果を持たせたプランもある。 スイスでは表面塗装や防虫防水加工無しの木材を住宅に使用する。 工場で生産することで、製品の品質が安定し、また低価格で提供することが出来る。 騒音への対策、結露対策などの対策をしっかり行っている。 工場生産では凹凸になる庇はつけられないため、LowEガラスに付加的な日射の遮蔽などの工夫をしている。

以上 報告 事務局 日合
※pm5:30〜懇親会

場所:信州大学工学部内喫茶室“メモリィ”
会費:2,000円
 

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