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【長野会場】 信州大学工学部 地域共同研究センター3階研修室 長野市若里4-17-1 <JR長野駅から徒歩10分> |
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○新入会員挨拶 / 斉藤 正行 氏(株式会社サイト) 平成2年より岡谷市で設計事務所を開設。数年前より県産材を用い、「地産地消」を考え始めた。そして、エネルギー消費にも注目するようになり、地産地消の考えや無暖房の技術を応用していくことで、環境に優しい家づくりを幅広く展開していきたい。 新規入会の挨拶ありがとうございました。より広義の意味で“環境”を考えながら住宅を作らなければならない時代となってきました。これからは、本会と共に信州の快適な住まいづくりに貢献していきましょう。今後とも宜しくお願いします。 ○講演『家を作る際に知っておきたい長野市の気象』 / 岩井 一博 先生(信州大学) 土地利用と気象の関係については、長野市内を細かくメッシュに区切り計測を行っている。日較差は商業地域で小さく郊外で大きい。この傾向は内陸にある同規模の都市(松本、前橋、岐阜、甲府)においてもほぼ同様の傾向を示している。 ○講演『長野県で挑戦している無暖房住宅と今後の展望』 / 山下 恭弘 先生(信州大学) 信州大学工学部キャンパス内に建設した無暖房実験住宅は、冬季の無暖房を実現し、夏季においても冷房負荷が増大することなくV地域の年間冷暖房負荷に対して13%の値となった。モデル住宅A(長野市)・モデル住宅B(西軽井沢)について、夏季の冷房負荷はV値域の年間冷暖房負荷に対して数%の値となった。冬季の測定結果が期待される。これと並行して測定を行っているRC物件AとRC物件Bについては、消費電力と壁体断面の温度変化に注目している。これまでの結果では、断熱材表面は外気条件によって大きく温度が変化しているが、RC表面は室内とほぼ同様の温度で一定となっている。 いずれの工法でも省エネ住宅が実現可能で、断熱気密性能を徹底的に確保し施工を行うことが必要。特に熱損失の大きな開口部には高性能な建具を用い、生活の工夫によっても内部発熱や日射熱の取得、排熱換気を有効に行うと効果的である。コストや性能など、施主がどの点に価値を置くか把握することで、工夫が可能となるのではないだろうか。 ○講演『住宅設計のプロセス』 / 坂牛 卓 先生(信州大学) このような大きな建築を作る「設計集団、施工者、クライアント」と、住宅を作る「設計者、施工者、クライアント」が持つ世界観は全く違うものだと感じた。飛行機と軽自動車を作っているくらいの大きな違いを感じた。 「住宅A」家族構成は夫婦と子供1人。一般的には、夫婦の寝室と子供部屋、パブリックな空間が求められるもの。しかし、今後売却するときの「建物の資産価値」を考えて3LDKにして欲しいとう要望。30坪に3LDKで設計するのはなかなか難しい。その後このような要望は、東京によくある典型的な課題だということが分かった。 「別荘」クライアントは盲学校の先生で「ここへ生徒を連れてきたい」という要望。当初はバリアフリーやユニバーサルデザインをテーマに考えようと思っていたが、「目が不自由なぶんだけ他の感性に長けている。普通に作ってくれれば彼らは器用にそれを使いこなす。」とクライアントに言われ、すごいと思いながらも驚いた。 「店舗兼住宅」敷地は細長の狭小地。空間に広がりを持たせると共に、店舗内における客席側の通行を機能的にするため「く」の字の壁面を考えた。柱の下端を鉄骨、上部を木材とし接合部で折り曲げている。動線を機能的にすると共に外観も面白い。 1時間に渡るご講演ありがとうございました。坂牛先生の経験を元にした、デザイン、設備、設計へのアプローチなどはとても新鮮で参考になるお話でした。「寒冷地での設計はなかなか大変なものだ」とおっしゃっていましたが、当会にも断熱のプロがおりますので、寒冷地である信州においても住宅づくりに挑戦していって頂きたいと思います。 ○フリーディスカッション 今回は様々な内容が飛び交いましたが、機会があればテーマ絞ってのディスカッションも面白いかもしれません。今後も皆さんの協力のもと、このようなフリーディスカッションを行っていけたらとても有意義なものになっていくのではないかと感じました。 ○諸連絡 長野県版「蕎麦の会」は2007.2.23の予定となりました。 以上 報告 事務局 寺沢
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